和室で寝るときに、布団の上げ下ろしを負担に感じることはありませんか。腰への負担を考えて、ベッドの導入を検討する方が増えています。
畳の部屋にローベッドを設置するコツを掴めば、和室の良さを活かした寝心地の良い空間が作れます。和室におすすめのデザインや配置を詳しく解説しますので、理想の寝室作りの参考にしてください。

畳の部屋にローベッドを設置するメリットとは?
和室にベッドを置くと、部屋が狭く見えそうで不安になりますよね。でも、高さの低いローベッドならその心配はいりません。視線が低くなることで、和室ならではの落ち着いた雰囲気をそのまま楽しめます。実際にどのようなメリットがあるのか、具体的な3つのポイントを整理しました。
1. 天井が高く感じられる開放感
ローベッドは床からの高さが20cm以下のものが主流です。一般的なベッドよりも高さが抑えられているため、天井までの距離が長くなります。
視界を遮るものが少なくなり、部屋全体が広く感じられるようになります。6畳ほどの限られたスペースでも、圧迫感を与えずに設置できるのが大きな魅力です。
2. 布団のような低い目線で過ごせる安心感
畳の生活は、もともと床に近い位置で過ごすスタイルです。ローベッドなら布団に近い感覚で、慣れ親しんだ低い目線を維持できます。
万が一ベッドから落ちてしまったときも、高さがないため怪我のリスクを減らせます。小さなお子様と一緒に寝る場合や、寝相が気になる方でも安心して使えますね。
3. 和室の落ち着いた雰囲気との相性の良さ
和室には低い家具がよく似合います。ローベッドは水平なラインを強調するデザインが多く、畳の直線を活かした空間に自然と馴染みます。
「和モダン」なスタイルを目指すなら、背の低いベッドは欠かせないアイテムです。和室の静かな佇まいを壊さずに、現代的な快適さを取り入れることができます。
畳を傷つけない・凹ませないための設置のコツ
重いベッドを畳の上に置くと、跡が残らないか心配になるものです。畳は弾力がある素材なので、荷重が集中すると凹みの原因になります。大切な畳を守りながらベッドを使うには、ちょっとした工夫が必要です。設置前に確認しておきたい対策を3つ紹介します。
1. 接地面が広いフラットなフレームの選択
4本の脚で支えるタイプは、1点に強い力がかかります。畳を保護するなら、脚がなく床に面で接するフレームを選んでください。
「パネル脚」や「フラットフレーム」と呼ばれるタイプは、荷重を広範囲に分散させます。重さが分散されることで、長期間使用しても畳の凹みを最小限に抑えられます。
2. 畳 ベッド 凹み防止 マットや保護用フェルトの活用
フレームの底に保護パーツを挟むのも効果的です。ホームセンターなどで手に入る「コルクマット」や「ジョイントマット」を敷き込んでください。
透明なチェアマットをベッドの大きさに合わせてカットするのも良い方法です。目立たせたくない場合は、厚手のフェルトシートをフレームの接地面に貼り付けておきましょう。
3. 重量分散を意識した多脚タイプの構造
脚付きのベッドを選びたい場合は、脚の数が多いモデルを探してください。通常の4本脚よりも、6本や8本の脚で支えるタイプの方が1点あたりの荷重が減ります。
脚の直径が太いものを選ぶのもポイントです。設置場所を定期的に数cmずらすだけでも、畳の同じ場所が凹み続けるのを防ぐことができます。
和室の天敵「カビ」を徹底ガードする湿気対策
畳は湿気を吸収しやすく、放湿しにくい性質を持っています。ベッドの下は空気がこもりやすいため、何もしないとカビが発生するリスクがあります。特に梅雨の時期などは、床下の通気性を確保することが非常に重要です。湿気を防ぐための具体的な対策を見ていきましょう。
1. 通気性に優れたすのこ構造の採用
ベッドの床板は、必ず「すのこ」になっているものを選んでください。すのこの隙間から空気が流れることで、マットレスの裏側に湿気が溜まるのを防げます。
最近では、より通気性を高めた「樹脂製すのこ」や「アルミ製すのこ」も登場しています。木製の場合は、吸湿性の高い桐(きり)素材のすのこが和室には最適です。
2. ローベッド 和室 カビ対策としての除湿シート
マットレスとベッドフレームの間に、除湿シートを1枚敷いておきましょう。シートが湿気を吸収してくれるため、カビの発生率を大幅に下げることができます。
センサー付きのシートなら、干し時が視覚的にわかって便利です。1000円から3000円程度で購入できるので、設置時に用意しておくことをおすすめします。
3. 壁から10cmの隙間を作る空気の通り道
ベッドを壁にぴったりくっつけて設置するのは避けてください。壁とベッドの間に10cm程度の隙間を作ることで、空気の循環が生まれます。
壁際の空気は停滞しやすく、そこからカビが広がるケースが多いからです。部屋のドアや窓を開けて換気する際も、隙間があることで効率よく湿気を逃がせます。
和モダンな空間を作るおすすめのベッドデザイン
和室を洗練された空間にするには、フレーム選びが鍵となります。畳と相性の良い素材や形を選ぶだけで、まるでおしゃれな旅館のような雰囲気になります。和の情緒を引き立てるデザインの選び方をチェックしましょう。
1. 畳の質感と調和する天然木のフレーム
プラスチックや金属よりも、天然木を使ったフレームがおすすめです。木のぬくもりは畳のい草と質感が似ており、統一感が生まれます。
無垢材を使用したモデルなら、使い込むほどに味わい深い色合いに変化します。香りによるリラックス効果も期待でき、寝室をより心地よい場所に変えてくれます。
2. 和室に馴染むウォールナットやオークの深い色味
色の選択も重要です。ウォールナットのような濃い茶色は、空間を引き締めて大人っぽい印象を与えます。
一方、オークやタモのような明るい色は、部屋を軽やかに見せてくれます。お持ちの座卓やタンスの色味に合わせると、インテリア全体にまとまりが出ます。
3. 高級感を演出するステージタイプのデザイン
マットレスよりもフレームが一回り大きい「ステージタイプ」は、和室に非常によく映えます。余ったフレームの部分がサイドテーブルのような役割を果たします。
この余白があることで、空間に贅沢なゆとりが生まれます。ステージ部分に小さな盆栽や和風の小物を置くと、より一層和モダンな演出を楽しめます。
6畳の和室でも開放感を出す配置のポイント
多くの住宅で採用されている6畳の和室は、配置を工夫しないと窮屈に感じてしまいます。ベッドという大きな家具を置くからこそ、動線と視覚的な広さを意識することが大切です。部屋を広く見せるためのレイアウト術をご紹介します。
1. 和室 6畳 ベッド レイアウトで中央を空ける工夫
部屋の中心にベッドを置くのではなく、できるだけ壁際に寄せましょう。部屋の中央に床が見えるスペースを確保すると、心理的に広く感じられます。
中央が空いていると掃除もしやすく、着替えなどの日常動作もスムーズになります。ベッドを寄せる際は、前述した通り壁から少し離すことを忘れないでください。
2. 入り口からの死角に配置する圧迫感の軽減
部屋のドアを開けたときに、ベッドがすぐ目に入らない場所を探してください。入り口から見て対角線上の奥に配置するのが理想的です。
大きな家具が視界に入りにくいことで、入室時の圧迫感が抑えられます。視線が抜ける場所を作ることで、6畳という限られた広さを最大限に活かせます。
3. 掃き出し窓の動線を塞がない設置場所
ベランダへ出る掃き出し窓の前にベッドを置くのは避けてください。窓の開け閉めや洗濯物の出し入れの邪魔になり、ストレスの原因になります。
窓際に置く必要がある場合は、最低でも50cm以上の通路を確保してください。光と風の通り道を塞がないことが、健康的で快適な寝室を作るコツです。
畳の質感と馴染むフレーム素材と色の選び方
フレームの素材選びは、和室の「呼吸」を助けることにも繋がります。畳は生きている素材なので、それを妨げない相性の良いものを選びましょう。
| 素材・色 | 特徴 | 和室へのメリット |
| 桐(きり) | 非常に軽く、調湿作用に優れる | カビ対策と畳の保護に最適 |
| 檜(ひのき) | 香りが良く、抗菌・防虫効果がある | 癒やしの空間と衛生面の両立 |
| ダークブラウン | 落ち着いた重厚感のある色味 | 高級感のある和モダンを演出 |
1. 調湿効果のある桐や檜(ひのき)の素材
桐や檜は、古くから日本の家具に使われてきた優れた素材です。これらの木材は湿気を吸ったり吐いたりする機能を持っています。
桐のすのこベッドは軽量なものが多く、掃除の際も楽に動かせます。檜は特有の清々しい香りが漂い、安眠をサポートしてくれる効果が期待できます。
2. 畳の緑や茶色に映えるアースカラーの選択
ベッドカバーやシーツの色も、空間作りには欠かせません。畳の緑色やヘリの茶色に近いアースカラーを選んでください。
ベージュ、カーキ、グレーなどは、和室に自然と溶け込みます。派手な色を使わずトーンを抑えることで、落ち着いた寝室になります。
3. 空間を広く見せるためのロータイプ専用設計
市販のベッドの中には、脚を付け替えて高さを調整できるタイプがあります。和室で使用するなら、最初からロータイプとして設計されたモデルがおすすめです。
専用設計のものは全体のバランスが計算されており、低くても安っぽく見えません。フロアベッドと呼ばれる、フレームが床に直接載るタイプも検討してみてください。
掃除やお手入れを楽にするための工夫
和室は埃が溜まりやすく、こまめな掃除が必要です。ベッドの下は特に埃の温床になりやすいため、メンテナンスのしやすさを重視して選びましょう。
1. 掃除機が入りやすい脚の高さの基準
完全なフラットタイプでない場合は、脚の高さに注目してください。お掃除ロボットを使いたいなら、10cm以上の高さが必要です。
手動の掃除機であれば、5cm程度の隙間があればノズルが入ります。隙間が全くないタイプか、しっかり隙間があるタイプのどちらかに振り切って選ぶのがコツです。
2. 軽量なフレームを選んで定期的に畳を休める
半年に1回程度は、ベッドを動かして畳に風を通してください。そのためには、女性一人でも動かせるような軽量なフレームが便利です。
折りたたみ式のすのこベッドなら、日中に畳んで収納することも可能です。畳を長持ちさせるためには、ずっと同じ場所に荷重をかけない配慮が欠かせません。
3. 湿気を逃がすためのマットレスを立てる習慣
毎日ベッドを動かすのは大変ですが、マットレスを浮かすだけなら簡単です。朝起きたときに、マットレスの片側を少し持ち上げて隙間を作ってください。
これだけで、一晩の間に溜まった熱や湿気が逃げていきます。市販の「マットレス干しスタンド」を使えば、より効率的に乾燥させることができます。
布団からローベッドへ買い換える際の注意点
布団での生活からベッドへ移行するときは、いくつかのギャップが生じます。購入してから後悔しないように、事前のシミュレーションをしっかり行いましょう。
1. 搬入経路と畳の部屋のサイズ確認
ベッドは大きな荷物です。玄関から和室までの廊下、曲がり角、ドアの幅を計測しておいてください。
特に「ヘッドボード」付きのモデルは全長が長くなります。6畳の和室に置く場合、他の家具との干渉がないか床にマスキングテープを貼って確認すると確実です。
2. 布団とマットレスの寝心地の違いへの対応
布団に慣れている方は、柔らかすぎるマットレスだと腰を痛めることがあります。少し硬めのボンネルコイルや、高反発のタイプを選ぶと違和感が少なくなります。
店舗で実際に横になってみて、今の布団に近い硬さを探してください。マットレスが厚すぎるとローベッドの良さが消えてしまうため、15cmから20cm程度の厚みが理想的です。
3. ベッド周囲の歩行スペースの最低限の確保
ベッドを置いた後、周りをスムーズに歩けるか確認しましょう。人が通るには最低でも50cm、余裕を持つなら60cmの幅が必要です。
和室に備え付けの押し入れがある場合、その扉が開くスペースも計算に入れてください。動線を確保できない場合は、ヘッドボードがない「ヘッドレスタイプ」を選ぶと全長を短く抑えられます。
居心地の良い和室寝室を演出するインテリア
ベッドを置くだけでも快適ですが、小物を加えるとさらに魅力的な空間になります。和室の特性を活かしたインテリアのコツを押さえて、自分だけのリラックススペースを作りましょう。
1. 畳の部屋に合う低いサイドテーブルの配置
ローベッドの横には、同じく高さの低いサイドテーブルが便利です。スマホやメガネ、飲み物を置く場所として重宝します。
竹製やラタン素材のものを選ぶと、和の雰囲気がより強調されます。小さな文机をサイドテーブル代わりに使うのも、趣があって素敵です。
2. 足元を照らす間接照明によるリラックス効果
夜の和室には、柔らかな光がよく似合います。ベッドサイドに間接照明を置いて、壁や天井を優しく照らしてください。
低い位置に光を置くことで、落ち着きのある「重心の低い空間」が完成します。暖色系のLED電球を選べば、入眠前のリラックスタイムがより充実します。
3. 和紙の照明や天然素材の寝具との組み合わせ
イサム・ノグチの「AKARI」に代表される和紙のペンダントライトは、和室の定番です。柔らかな光が、ベッドルームを優しく包み込んでくれます。
カバー類はリネン(麻)やコットン(綿)などの天然素材を選んでください。畳のい草と同じように呼吸する素材を揃えることで、心身ともに健やかに過ごせる寝室になります。
まとめ
和室にローベッドを取り入れることは、現代の暮らしにおいて非常に賢い選択です。布団の快適さとベッドの利便性を両立し、和モダンなインテリアも楽しめます。畳の凹み対策や湿気管理をしっかり行えば、大切な住まいを傷つけることなく長く愛用できるでしょう。
ベッドを設置した後は、季節に合わせて寝具の素材を変えてみるのも楽しみの1つです。冬にはウールの毛布、夏には冷感素材のパッドなどを組み合わせることで、畳の調湿機能と相まってより快適な睡眠環境が整います。自分好みのローベッドを見つけて、和室での新しい生活を始めてみてください。