朝起きてシーツに血がついていると、ショックを受けてしまいますよね。時間が経って固まった血液は、普通に洗うだけではなかなか落ちません。「シーツについた血の落とし方は?」と悩んでいる方も多いはずです。
血液汚れは、コツさえ掴めば家庭でも綺麗に落とせます。本記事では、時間が経過した汚れを落とす時の注意点を解説します。お気に入りのシーツを元の清潔な状態に戻すために、正しいステップを確認していきましょう。
シーツについた血の落とし方の基本手順
血液汚れがついた時に、一番やってはいけないのが「お湯」を使うことです。血液に含まれるタンパク質は、熱を加えると固まって繊維にこびりつきます。まずは正しい基本の知識を身につけましょう。
1. 40度以上の熱いお湯を避けて必ず水を使う
血液は40度を超えると固まる性質を持っています。お湯を使うと汚れが繊維に定着し、一生落ちないシミになるかもしれません。
洗う時は、必ず30度以下の水か、冷たいと感じる程度のぬるま湯を使ってください。これだけで汚れの落ちやすさが劇的に変わります。
2. 汚れを広げないように外側から中心へ叩く
汚れをいきなりゴシゴシこするのは厳禁です。こすると血液が繊維の奥まで入り込み、汚れの範囲が広がってしまいます。
乾いた布やティッシュを汚れの下に敷きましょう。上から水を含ませた布で、外側から中心に向かってトントンと叩き出してください。
3. 血液汚れが新鮮なうちに水でもみ洗いする
血がついてすぐの状態なら、水洗いだけで十分に落ちます。洗面面台などで、汚れた部分を指先で優しくもみ洗いしてください。
石鹸を使う場合は、普通の浴用石鹸で問題ありません。汚れが浮き出てきたら、水でしっかり流して洗濯機へ入れましょう。
時間が経過して固まった血を落とす方法
数日経って茶色くなった血液は、水だけでは落ちません。酸化して繊維と強く結びついているため、化学の力を借りる必要があります。適切なアイテムを選んでアプローチしましょう。
1. 酸化して茶色くなった汚れに有効な洗剤選び
固まった血液には、アルカリ性の性質を持つ洗剤が適しています。市販の洗剤なら、洗浄力が高い「アタックZERO」などの濃縮液体洗剤がおすすめです。
以下の表に、汚れの状態に合わせたおすすめのアイテムをまとめました。
| 汚れの状態 | おすすめのアイテム | 特徴 |
| ついたばかり | 水・普通の石鹸 | 手軽にすぐ落とせる |
| 数時間〜1日経過 | 液体洗濯洗剤 | 界面活性剤が汚れを浮かす |
| 数日以上経過 | セスキ・酸素系漂白剤 | タンパク質を強力に分解する |
2. 血液を分解する酵素入りの洗濯洗剤を活用
血液の主成分はタンパク質です。そのため、「プロテアーゼ」というタンパク質分解酵素が含まれている洗剤を選ぶのが正解です。
洗剤の裏面にある成分表を確認してみてください。酵素入りの洗剤を汚れに直接塗り込むと、固まった血液が柔らかくほぐれていきます。
3. 落ちにくい汚れを浮かせる30分のつけ置き
頑固なシミには、つけ置き洗いが非常に効果的です。水に洗剤を溶かし、シーツを30分から1時間ほど浸しておきましょう。
長く浸しすぎると、逆に汚れが生地に戻ってしまう「再汚染」が起こります。最大でも2時間以内には切り上げ、洗濯機で仕上げ洗いをしてください。
セスキ炭酸ソーダで血液汚れを分解する手順
100円ショップでも手に入るセスキ炭酸ソーダは、血液汚れの特効薬です。重曹よりもアルカリ性が強く、タンパク質をドロドロに溶かす力を持っています。
1. セスキ炭酸ソーダ水の作り方とスプレーのコツ
まずは、水500mlに対してセスキ炭酸ソーダを小さじ1杯混ぜます。これをスプレーボトルに入れると、部分洗いにとっても便利です。
スプレーを汚れに吹きかける際は、裏側にタオルを当てておきましょう。汚れがタオルに移動しやすくなり、シーツへのダメージを最小限に抑えられます。
2. シーツの汚れた部分に直接塗布する放置時間
スプレーをしたら、そのまま15分ほど放置してください。セスキの成分がゆっくりと血液の塊に浸透し、分解を始めてくれます。
乾いてしまうと効果が薄れるため、途中で乾きそうなら追加でスプレーしましょう。時間が経つにつれて、茶色い汚れが薄くなっていくのがわかります。
3. 浮き上がったタンパク質汚れを拭き取る方法
放置した後は、水を含ませた布で叩くようにして汚れを吸い取ります。この時も、こすらずに「押し出す」イメージで行ってください。
汚れが浮き上がってきたら、最後は水でしっかりすすぎます。セスキの成分が残っていると生地を傷める原因になるので、丁寧に行ってください。
酸素系漂白剤で頑固な汚れを落とすやり方
「ワイドハイターEXパワー」などの酸素系漂白剤は、血液の色素を分解するのに最適です。除菌効果もあるため、衛生面が気になるシーツの洗濯に向いています。
1. 40度以下のぬるま湯に粉末漂白剤を溶かす
酸素系漂白剤には液体と粉末がありますが、より強力なのは粉末タイプです。ただし、ここでも温度には注意してください。
40度程度のぬるま湯を使うと、漂白剤の酵素が最も活発に働きます。これ以上の温度になると血液が固まるため、温度計で測るのが安心です。
2. 色柄物のシーツでも失敗しないつけ置きの注意
酸素系漂白剤は、塩素系とは異なり色柄物にも使えます。しかし、長時間放置すると色が抜けてしまうリスクもゼロではありません。
初めて使う場合は、目立たない角の部分で色落ちテストをしましょう。問題がなければ、30分を目安につけ置きを行ってください。
3. 漂白成分をしっかりすすぎ洗濯機へ入れる工程
つけ置きが終わったら、汚れが落ちているか確認します。薄いシミが残っている程度なら、そのまま洗濯機に入れて大丈夫です。
漂白剤の成分を他の衣類と一緒に回すのが不安な場合は、軽く水ですすいでから脱水・洗濯を行いましょう。
重曹ペーストを活用したシミ抜きのコツ
家にある重曹も、工夫次第で強力なシミ抜き剤になります。粉のまま使うのではなく、「ペースト状」にするのがポイントです。
1. 汚れに吸着しやすい重曹と水の配合バランス
重曹と水を「2:1」の割合で混ぜ合わせます。耳たぶくらいの硬さのペーストができれば、準備完了です。
このペーストをシミの上に厚めに塗り広げてください。重曹の粒子が、繊維の隙間に入り込んだ血液を吸着してくれます。
2. 歯ブラシを使って優しく叩き出す具体的な動作
ペーストを塗った上から、使い古した歯ブラシでトントンと叩きます。かき出すのではなく、上から垂直に振動を与えるのがコツです。
強くこするとシーツの糸が毛羽立ってしまいます。優しく小刻みに動かして、重曹と汚れを馴染ませていきましょう。
3. 繊維を傷めずに重曹の粒子を洗い流すポイント
30分ほど置いたら、シャワーの水圧を使って重曹を洗い流します。重曹が残ると乾いた時に白く浮き出てくるので、念入りに流してください。
もし一度で落ちなければ、もう一度ペーストを塗って繰り返します。最後にいつも通り洗濯機で洗えば、スッキリ綺麗になります。
大根おろしの酵素で血を落とす意外な裏技
洗剤が手元にない時の強い味方が、冷蔵庫にある「大根」です。昔から知られている知恵ですが、実は理にかなった方法です。
1. ジアスターゼが血液のタンパク質を分解する仕組み
大根には「ジアスターゼ」という消化酵素が含まれています。この酵素はデンプンだけでなく、タンパク質を分解する働きも持っています。
化学洗剤がなかった時代から、血液汚れを落とすために使われてきました。天然成分なので、肌が弱い方のシーツ洗いにも安心です。
2. 大根の汁をガーゼに含ませてポンポン叩く手順
大根をおろし、その絞り汁をガーゼや布に染み込ませます。これを汚れた部分に当てて、優しく叩いてください。
大根おろしのカスを直接シーツに乗せても良いですが、後で取り除くのが大変です。汁だけを使う方が、後処理がスムーズになります。
3. 臭いや変色を防ぐために直後に行う水洗いの重要性
大根の汁をつけたままにすると、大根特有の臭いがシーツに残ってしまいます。また、時間が経つと大根の成分自体が変色することもあります。
シミが消えたら、すぐにたっぷりの水ですすぎ洗いをしてください。大根の成分を完全に流してから、通常の洗濯を行いましょう。
時間が経過した汚れを落とす時の注意点
良かれと思ってやったことが、逆に汚れを定着させてしまうことがあります。失敗を防ぐために、以下の3つの注意点を必ず守ってください。
1. 乾燥機やドライヤーの熱で汚れを焼き付けない
洗濯が終わった後、汚れが完全に落ちているか確認する前に乾燥機へ入れるのはやめましょう。熱によって、残った血液が完全に固着します。
もしシミが残っていたら、濡れた状態でもう一度シミ抜きをやり直してください。一度熱を当ててしまうと、プロでも落とすのが難しくなります。
2. 塩素系漂白剤によるシーツの生地傷みと色落ち
「ハイター」などの塩素系漂白剤は非常に強力ですが、シーツの生地を激しく傷めます。特に綿素材のシーツは、糸が細くなって破れやすくなります。
真っ白なシーツ以外には使えませんし、白物でも生地の寿命を縮めます。血液汚れには、まず肌にも優しいセスキや酸素系から試しましょう。
3. 血液が残った状態でアイロンをかけない鉄則
アイロンの熱は100度を超えます。これは乾燥機よりもはるかに高い熱です。わずかでも血液が残っていると、瞬時に茶色いシミとして焼き付きます。
アイロンをかけるのは、シミが1ミリも残っていないことを確認してからです。乾いた後のチェックを怠らないようにしましょう。
マットレスまで血が染みてしまった時の対処法
シーツを通り越してマットレスまで汚れてしまった場合、丸洗いは不可能です。焦って水をかけすぎるとカビの原因になるため、慎重に対処しましょう。
1. 濡れタオルで叩いてマットレスの水分を吸い出す
まずは、固く絞ったタオルでマットレスの表面を叩きます。シーツの時と同様に、汚れを下に押し込むのではなくタオルに移し取るのが基本です。
水分がマットレスの奥まで浸透しないよう、タオルを何度も取り替えながら、表面の汚れを地道に吸い出してください。
2. セスキスプレーで中に入り込んだ汚れを浮かせる
表面の汚れが取れたら、セスキ炭酸ソーダ水を軽く吹きかけます。ビショビショに濡らさないよう、霧吹きで薄くかけるのがポイントです。
5分ほど置いたら、乾いたタオルで上から強く押さえます。これで、マットレスの繊維に入り込んだ微細な血液を吸い上げることができます。
3. カビを防止するための冷風ドライヤーによる乾燥
マットレスの掃除で一番怖いのは、内部に水分が残ってカビが生えることです。掃除が終わったら、風通しの良い場所でしっかり乾かしましょう。
ドライヤーを使う場合は、必ず「冷風」に設定してください。温風を使うと血液が固まるだけでなく、マットレスの素材を傷める恐れがあります。
血液汚れがついたシーツを洗う時の洗濯機設定
下洗いで汚れがほぼ落ちたら、最後の仕上げは洗濯機にお任せしましょう。ただし、いつも通りの「標準コース」でボタンを押す前に確認すべきことがあります。
1. 他の衣類への色移りを防ぐための単独洗い
念のため、血液汚れを処理したシーツは単独で洗うのが理想です。特に漂白剤やセスキを多めに使った場合、他の衣類の染料に影響を与えるかもしれません。
もし他のものと一緒に洗うなら、汚れが完全に落ちたことを確認してからにしてください。大切な服に色が移るリスクを避けましょう。
2. 汚れが落ちたことを確認してから通常コースを開始
洗濯機に入れる直前に、シミが薄くなっているかもう一度見てください。この時点でまだ濃い茶色なら、再度つけ置きが必要です。
「洗濯機に入れれば落ちるだろう」という期待は禁物です。洗濯機の攪拌力は、部分的なシミ抜きには不向きだからです。
3. 柔軟剤を使うタイミングと生地へのダメージ対策
血液汚れのシミ抜きを繰り返すと、生地がゴワゴワになりがちです。仕上げに柔軟剤を使うことで、肌触りを復活させることができます。
ただし、柔軟剤を入れすぎると吸水性が落ちてしまいます。シーツの吸汗性を保つために、規定量よりも少し少なめに調整するのがおすすめです。
自宅で落ちない汚れをクリーニングに出す目安
どうしても落ちない場合や、特殊な素材の場合はプロの力を借りるのが賢明です。無理をしてシーツをボロボロにする前に、判断基準を知っておきましょう。
1. シルクやウールなど水洗いができない素材の判断
シルクやウール、カシミア混の高級シーツは、自宅でのシミ抜きは控えましょう。水につけるだけで縮んだり、光沢が失われたりします。
洗濯表示を見て「水洗い不可」のマークがあれば、すぐにクリーニング店へ持っていってください。タンパク質汚れはプロの得意分野です。
2. プロに依頼する際の「血液のシミ」の伝え方
クリーニング店に出す時は、必ず「いつ、何の汚れがついたか」を伝えてください。「数日前の血液です」とはっきり伝えることが重要です。
受付でシミの部分にシールを貼ってもらうと、職人さんが重点的に処理してくれます。恥ずかしがらずに伝えることが、綺麗な仕上がりへの近道です。
3. 染み抜き料金の相場と仕上がりまでの期間
一般的なシーツのクリーニング料金に加えて、シミ抜き代として500円から1500円程度かかるのが相場です。期間は1週間前後見ておきましょう。
時間はかかりますが、プロは専用の薬剤と蒸気を使って生地を傷めずに落としてくれます。買い替えるよりも安く済む場合がほとんどです。
まとめ
シーツについた血液汚れを落とすために、今日からできる具体的なステップを始めましょう。まずは洗濯表示を確認し、セスキ炭酸ソーダか酸素系漂白剤が手元にあるかチェックしてみてください。どちらもドラッグストアですぐに手に入ります。
もし洗剤を買いに行く時間がなければ、まずは30度以下の水で優しく叩き洗いをすることから始めてください。温度管理さえ間違えなければ、時間が経った汚れでも少しずつ薄くしていくことができます。お気に入りのシーツを諦める前に、まずは一番優しい「水と叩き洗い」から試してみるのが、次の一歩として最適です。