香ばしい香りでホッと一息つきたい時に、ほうじ茶を選ぶ方は多いですよね。リラックスタイムに欠かせない飲み物ですが、「ほうじ茶のカフェイン含有量はどれくらい?」と気になることもあるはずです。特に夜寝る前や、お子さんと一緒に飲むときは、成分の影響を知っておくと安心できます。
この記事では、ほうじ茶に含まれるカフェインの量や、1日に飲んでも良い目安について詳しく解説します。飲みすぎによる注意点もしっかりお伝えするので、毎日のティータイムに役立ててください。適切な知識を持って、美味しいほうじ茶を生活に取り入れましょう。
ほうじ茶のカフェイン含有量はどれくらい?
ほうじ茶は他のお茶に比べて、カフェインが少ないイメージを持つ方が多いかもしれません。実際には、私たちが普段口にする飲料の中でどの程度の立ち位置なのでしょうか。まずは、100mlあたりの正確な数値や、1杯分に含まれる量から確認していきましょう。
1. 100mlあたりのカフェイン含有量と成分表示の数値
ほうじ茶のカフェイン量は、100mlあたり約20mgです。これは茶葉を熱湯で抽出した際の中央値として知られています。文部科学省が公表している「日本食品標準成分表2023年版」にも、この数値が記載されています。
緑茶の仲間である煎茶も、実は同じ100mlあたり20mgです。ほうじ茶は煎茶と同じくらいのカフェインを含んでいます。意外かもしれませんが、含有量そのものは煎茶と大きく変わりません。
2. 湯呑みやマグカップ1杯に含まれる具体的なカフェイン量
普段使っている湯呑み1杯の容量は約150mlです。この場合、1杯あたりのカフェイン量は30mgになります。大きめのマグカップで200ml飲むと、カフェイン量は40mgです。
ペットボトル1本(500ml)を飲み干すと、合計で100mgのカフェインを摂ることになります。自分が一度にどれくらい飲んでいるか、器のサイズで計算してみるのがおすすめです。
3. ほうじ茶のカフェイン含有量が20mgとされる根拠
この20mgという数値は、茶葉15gを90度の熱湯650mlで30秒抽出した際の結果に基づいています。家庭で淹れる一般的な濃さが、この条件に近いです。抽出する時間や温度によって、多少の前後はあります。
しかし、公的な基準として20mgという数字が使われているため、これを指標にするのが最も正確です。お茶の種類を選ぶ際の、信頼できる判断材料になります。
ほうじ茶と他のお茶やコーヒーとのカフェイン量の違い
カフェインの摂りすぎを防ぐためには、他の飲み物と比較することが大切です。ほうじ茶がどれほど「低刺激」なのかを具体的に見ていきましょう。代表的な飲料との差をテーブルにまとめました。
1. コーヒーや紅茶と比較したカフェイン含有量の差
コーヒーと比較すると、ほうじ茶のカフェイン量はかなり抑えられています。以下の表で、100mlあたりの量を比べてみてください。
| 飲料の種類 | カフェイン含有量(100mlあたり) |
| コーヒー | 約60mg |
| 紅茶 | 約30mg |
| ほうじ茶 | 約20mg |
| 煎茶 | 約20mg |
コーヒーには、ほうじ茶の約3倍のカフェインが含まれています。紅茶と比べても、ほうじ茶の方が少なめです。
2. 煎茶や玉露など緑茶の種類による成分の違い
同じ緑茶でも、種類によってカフェイン量は大きく異なります。例えば、高級な玉露には100mlあたり160mgものカフェインが含まれています。これはコーヒーよりも圧倒的に多い数値です。
ほうじ茶は、成長した茶葉や茎を使うため、玉露のような強い刺激はありません。日常的にたくさん飲むなら、玉露よりもほうじ茶の方が体への負担は少なくなります。
3. 麦茶やルイボスティーとのカフェインレス比較
完全にカフェインをゼロにしたい場合は、麦茶やルイボスティーが選択肢に入ります。これらは原料が茶葉ではないため、カフェインは含まれていません。
ほうじ茶は「カフェインが少ない」お茶ですが、ゼロではありません。少しでも摂取を避けたい場面では、麦茶などと使い分けるのが賢い方法です。
ほうじ茶のカフェインが少ないと言われる理由とは?
ほうじ茶を飲むと、他のお茶よりも優しく感じるのはなぜでしょうか。それには、製造過程で行われる「焙煎」が大きく関係しています。成分が変化する仕組みを知ると、ほうじ茶の特性がよく理解できます。
1. 高温で茶葉を焙煎する製造工程による成分の変化
ほうじ茶は、茶葉を強火で煎って作られます。この焙煎の工程で、カフェインの一部が結晶化して失われます。これを昇華と呼び、熱によって成分が空気中に逃げていく現象です。
元の茶葉に含まれていたカフェインが、熱によって少しだけ減る仕組みです。この工程があるおかげで、口当たりがまろやかで刺激の少ないお茶に仕上がります。
2. 原料となる茶葉の部位や収穫時期による影響
ほうじ茶の原料には、主に「番茶」や「茎」が使われます。これらは若い芽に比べて、もともとカフェインの含有量が少ない部位です。植物は外敵から身を守るために、柔らかい新芽に多くのカフェインを蓄えます。
成長した硬い葉や茎には、それほど多くのカフェインは必要ありません。原料選びの段階から、刺激を抑えた作りになっているのがほうじ茶の特徴です。
3. 香り成分ピラジンがもたらす体感的な刺激の少なさ
ほうじ茶特有の香ばしい香りは、「ピラジン」という成分によるものです。ピラジンには、脳をリラックスさせたり血行を良くしたりする働きがあります。
このリラックス効果が、カフェインの覚醒作用を穏やかに感じさせてくれます。数値以上に「優しく」感じるのは、この香りの成分が大きく貢献しているからです。
ほうじ茶を飲む時の1日の摂取目安量とは?
体への影響を考えた時、1日にどれくらいまでなら飲んで良いのでしょうか。健康な成人の場合、カフェインの最大摂取量には世界的な目安があります。ほうじ茶に換算して具体的な杯数を確認しましょう。
1. 健康な大人が毎日飲んでも良いコップの杯数
成人の場合、1日のカフェイン摂取量は400mgまでが推奨されています。これをほうじ茶(200mlのマグカップ)に換算すると、約10杯分に相当します。
10杯も飲むことは稀ですから、基本的には飲みすぎを過度に心配する必要はありません。食事のたびに1杯ずつ飲んでも、余裕を持って目安の範囲内に収まります。
2. カフェイン摂取量を400mg以内に抑えるための計算
他の飲み物との組み合わせにも注意が必要です。もしコーヒーを2杯飲んだ場合、すでに約120mgから150mgのカフェインを摂取しています。
残りの許容量をほうじ茶で補うなら、あと5杯から6杯程度が適切です。1日のトータルバランスで考える習慣をつけると、体調管理がしやすくなります。
3. 水分補給としてほうじ茶を常飲する際の適切な量
ほうじ茶にはわずかな利尿作用があるため、全ての水分をほうじ茶だけで摂るのは避けましょう。1日の水分摂取量のうち、半分程度を水にするのが理想的です。
特に夏場や運動時は、ほうじ茶だけでなくお水も一緒に飲むようにしてください。バランスを保つことで、カフェインのメリットを活かしつつ健康を維持できます。
妊娠中や授乳中にほうじ茶を飲む際の注意点とは?
妊娠中や授乳期は、カフェインの摂取に普段より敏感になります。赤ちゃんへの影響を最小限にするための、ほうじ茶との付き合い方について解説します。
1. 妊婦の1日あたりのカフェイン上限200mgを守る目安
世界保健機関(WHO)などは、妊婦のカフェイン摂取量を1日200mgから300mgまでに抑えるよう勧告しています。ほうじ茶なら、1日1リットル(コップ5杯分)が目安です。
コーヒー1杯でも100mg近くになることがあるため、ほうじ茶は妊婦さんにとって選びやすい飲み物です。ただし、飲みすぎには注意して、適量を楽しむようにしましょう。
2. 胎児への影響を避けるための安心できる飲み方
カフェインは胎盤を通してお腹の赤ちゃんに届きます。赤ちゃんはカフェインを分解する力が弱いため、体内に残りやすい性質があります。
一度に大量に飲むのではなく、時間を置いて少しずつ飲むのが安心です。温かいほうじ茶は体を冷やさないため、妊婦さんのリラックスタイムに最適です。
3. 母乳を通して赤ちゃんにカフェインが届くリスク
授乳中に摂ったカフェインは、ごくわずかですが母乳に移行します。お母さんが大量に飲むと、赤ちゃんの寝つきが悪くなったり、ぐずったりする原因になる場合があります。
授乳の直後ではなく、次の授乳まで時間があるタイミングで飲むのがコツです。心配な方は、市販の「低カフェイン」や「ノンカフェイン」のほうじ茶を選ぶとより安心できます。
赤ちゃんや子供は何歳からほうじ茶を飲める?
子供にほうじ茶をあげたい時、いつからが良いのか迷いますよね。子供は大人よりもカフェインの影響を受けやすいため、年齢に合わせた与え方が重要です。
1. 離乳食開始時期の生後5〜6ヶ月頃から与える際のルール
ほうじ茶は、離乳食が始まる生後5ヶ月から6ヶ月頃から与えられます。ただし、大人と同じ濃さのままでは刺激が強すぎます。
最初は白湯で2倍から3倍に薄めて、スプーン1杯から試してみましょう。苦味に慣れていない赤ちゃんでも、薄めたほうじ茶なら飲みやすいはずです。
2. 幼児期や学童期の年齢別カフェイン摂取許容量
子供のカフェイン許容量は、体重や年齢によって細かく決まっています。カナダ保健省の基準を参考に、1日の目安を見てみましょう。
- 4歳から6歳:1日45mgまで(ほうじ茶約220ml)
- 7歳から9歳:1日62.5mgまで(ほうじ茶約310ml)
- 10歳から12歳:1日85mgまで(ほうじ茶約420ml)
コップ1杯程度であれば、4歳以上の子なら大きな問題はありません。
3. 子供に飲ませる際に大人用を薄めて調整する方法
家庭で淹れたほうじ茶を子供に飲ませる時は、常にお水で薄める習慣をつけましょう。色が薄い茶色になるくらいが、子供にとっての適量です。
市販のベビー用ほうじ茶を利用するのも一つの手です。和光堂やピジョンから出ているベビー飲料は、あらかじめカフェインがごく微量に調整されていて使いやすいです。
ほうじ茶を飲みすぎるとどうなる?体に与える影響とは?
体に優しいほうじ茶ですが、度を越して飲むと不調を招くことがあります。主なリスクは3つです。自分の体調と照らし合わせて確認してみましょう。
1. 夜の寝つきが悪くなるカフェインの覚醒作用
ほうじ茶にもカフェインが含まれているため、大量に飲むと脳が冴えてしまいます。特に夕食後から寝る前にかけて何杯も飲むと、睡眠の質が下がるかもしれません。
眠りが浅いと感じる方は、夜の摂取量を控えるのが無難です。自分のカフェイン耐性を把握して、飲む時間を調整しましょう。
2. トイレが近くなる利尿作用と水分不足の懸念
カフェインには、体内の水分を外に出そうとする利尿作用があります。ほうじ茶ばかりを飲んでいると、思った以上に尿として水分が排出されてしまいます。
特に空気が乾燥する冬場や、汗をかく夏場は、隠れ脱水に注意が必要です。ほうじ茶を飲んだ後は、同量の水も意識して摂るようにしてください。
3. タンニンが鉄分の吸収を妨げることによる貧血のリスク
お茶に含まれる「タンニン」という成分は、食事中の鉄分と結びついて吸収を邪魔してしまいます。貧血気味の方や、鉄分を多く摂る必要がある妊婦さんは注意が必要です。
食事の前後30分は飲むのを控えるか、鉄分サプリメントと一緒に飲むのを避けましょう。ちょっとした工夫で、栄養の吸収を守ることができます。
寝る前にほうじ茶を飲んでも大丈夫な理由とは?
「夜にお茶を飲むと眠れなくなる」と言われますが、ほうじ茶は夜のリラックスタイムにも選ばれます。なぜ寝る前でも楽しみやすいのか、その理由を見てみましょう。
1. 脳をリラックスさせる香り成分ピラジンの効果
ほうじ茶の香ばしい香りに含まれるピラジンには、精神を安定させる働きがあります。この香りを嗅ぐだけで、副交感神経が優位になり、体が休息モードに入ります。
カフェインの量は少なめなので、香りのリラックス効果が勝ることが多いです。落ち着いた気分で1日を終えたい時に、ほうじ茶の香りは強い味方になります。
2. 睡眠の質を下げないための適切な温度とタイミング
寝る直前に熱すぎるお茶を飲むと、体温が急激に上がり、寝つきを妨げる場合があります。少し冷ました「ぬるめ」の温度で飲むのが、安眠のためのコツです。
寝る1時間前までに飲み終えるのが理想的です。これなら、夜中にトイレで目が覚めるリスクも減らすことができます。
3. カフェインを半分に抑える水出し抽出の活用
寝る前の一杯には、水出しのほうじ茶もおすすめです。カフェインは温度が高いほど溶け出しやすいため、水でじっくり抽出すると含有量を低く抑えられます。
水出しなら苦味も少なく、スッキリした味わいになります。冷蔵庫に常備しておけば、お風呂上がりの水分補給にもぴったりです。
コンビニや市販のほうじ茶ペットボトルの成分はどう?
手軽に買えるペットボトルのほうじ茶は、各メーカーで成分に違いがあるのでしょうか。代表的な商品の傾向を知っておくと、出先での飲み物選びに役立ちます。
1. 大手飲料メーカー各社のカフェイン表示の比較
サントリーの「伊右衛門 ほうじ茶」やコカ・コーラの「綾鷹 ほうじ茶」などは、基本的に100mlあたり10mgから20mgの範囲で調整されています。家庭で淹れるお茶とほぼ同じです。
パッケージの裏面やメーカー公式サイトには、カフェイン量の目安が記載されています。気になる時は、購入前に成分表示をチェックするクセをつけましょう。
2. 特保(トクホ)や機能性表示食品のほうじ茶の含有量
脂肪の吸収を抑えるなどの機能があるほうじ茶でも、カフェイン量は通常のほうじ茶と大きく変わりません。ただし、茶カテキンなどの他の成分が濃くなっている場合があります。
特定の目的で飲む場合も、カフェインに関しては「200mlで40mg程度」と見積もっておけば間違いありません。1日の総量を守って利用しましょう。
3. ティーバッグやインスタントとペットボトルの違い
インスタントの粉末ほうじ茶は、お湯の量に対して粉を入れすぎるとカフェイン量が増えてしまいます。規定の量を守ることが大切です。
ティーバッグの場合は、長時間浸けっぱなしにするとカフェインが多く抽出されます。美味しいタイミングでバッグを引き上げるのが、カフェインを抑えるポイントです。
カフェインを抑えて美味しくほうじ茶を淹れる方法
最後は、自宅でカフェインをコントロールしながら楽しむ工夫です。淹れ方ひとつで、体への優しさが変わります。今日から試せる簡単なテクニックをご紹介します。
1. 水出しほうじ茶でカフェイン抽出量を減らすコツ
水出しは、カフェインを抑える最も確実な方法です。ボトルに茶葉かティーバッグを入れ、水を注いで3時間から6時間待つだけです。
お湯を使わないため、カフェインだけでなく渋み成分のタンニンも少なくなります。甘みが引き立ち、お子さんでもゴクゴク飲める優しい味に仕上がります。
2. 短時間の抽出で苦味成分とカフェインを調整する方法
温かいお茶を飲む時は、抽出時間を短くしましょう。30秒から1分程度でサッと淹れるのが理想です。長時間お湯に浸すと、カフェインがどんどん溶け出してしまいます。
二煎目(2回目に淹れるお茶)は、一煎目よりもカフェインが少なくなります。より低刺激で楽しみたい時は、一度サッとお湯を通した後の茶葉を使うのも一つの工夫です。
3. カフェインレスほうじ茶やデカフェ商品の選び方
どうしてもカフェインを避けたい方は、専用のデカフェ商品を選びましょう。森永乳業の「やさしい赤ちゃんの水」シリーズや、無印良品の「カフェインレス ほうじ茶」などが人気です。
これらは特殊な技術でカフェインを90%以上除去しています。味のクオリティも年々上がっており、普通のほうじ茶と変わらない香ばしさを楽しめます。
おわりに
ほうじ茶のカフェイン含有量は、100mlあたり20mgです。コーヒーの約3分の1という少なさですが、飲みすぎれば寝つきが悪くなるなどの影響が出ることもあります。特に妊婦さんや小さなお子さんの場合は、1日の目安量を守り、必要に応じて薄めたりデカフェ商品を選んだりすることが大切です。
明日からは、飲むタイミングに合わせて淹れ方を変えてみませんか?日中は温かいほうじ茶でシャキッと、夜は水出しやデカフェでゆったり過ごす。そんな使い分けができれば、もっと健康的にお茶のある生活を楽しめるはずです。まずはキッチンにある茶葉で、少しだけ抽出時間を短くするところから始めてみましょう。