毎日使うマットレスの汚れが気になっていませんか。人は寝ている間にコップ1杯分もの汗をかくと言われています。清潔に保ちたいけれど、大きなマットレスをどう洗えばいいのか悩みますよね。
実は、洗濯できるマットレスの素材は限られています。自宅での洗い方や乾燥の注意点を詳しく解説します。この記事を読めば、あなたの寝具が洗えるかどうか判断でき、正しい手順でお手入れができるようになります。

洗濯できるマットレスの代表的な素材
マットレスの中には、自宅のお風呂場で丸洗いできる素材があります。主に「樹脂」で作られたタイプがこれに該当します。水に強く、汚れを直接洗い流せるのが大きなメリットです。代表的な素材の特徴を見ていきましょう。
1. ポリエチレン樹脂を使用したファイバー素材
ポリエチレン樹脂を細い繊維状にして編み込んだ素材です。代表的な商品には「エアウィーヴ」があります。空気を編むような構造で、シャワーの水をそのまま通します。湿気がこもりにくいため、カビの心配が少ないのが特徴です。
2. 通気性に優れた3次元スプリング構造の中材
プラスチックのような素材を立体的に組み合わせた構造です。アイリスオーヤマの「エアリーマットレス」などが有名です。弾力性があり、寝返りをサポートしてくれます。中材がスカスカの構造なので、水切れが非常に早く、乾きやすいのが魅力です。
3. 水洗いに対応した一部の高反発ウレタン素材
一般的なウレタンは水に弱いですが、特殊な加工で洗えるようにしたタイプもあります。水を含んでも劣化しにくい設計になっています。ただし、すべての高反発ウレタンが洗えるわけではありません。必ず製品ごとの洗濯表示を確認してください。
自宅での丸洗いに向かないマットレスの素材
多くのマットレスは、残念ながら水洗いに対応していません。素材の特性を知らずに洗うと、寝心地が悪くなったり寿命を縮めたりします。洗えない素材の代表例を確認して、失敗を防ぎましょう。
1. 金属がサビる恐れがあるスプリング内蔵タイプ
ボンネルコイルやポケットコイルなど、内部に金属のバネが入っているタイプです。これらを水に濡らすと、内部の金属がサビてしまいます。サビはギシギシという異音の原因になります。また、重すぎてお風呂場に運ぶこと自体が困難です。
2. 水分を含むと劣化しやすい一般的なウレタン
低反発や高反発の多くのウレタンは、水に濡れると組織が壊れます。一度水を含むと乾きにくく、内部でカビが発生するリスクも高いです。無理に洗うとウレタンがボロボロになり、本来の反発力を失ってしまいます。
3. 熱や水に弱くボロボロになりやすい天然ラテックス
ゴムの木から採れる樹液で作られた天然ラテックスも、洗濯は厳禁です。水に濡らすと素材が分解され、形が崩れてしまいます。直射日光にも非常に弱く、洗ってしまうと修復不可能なダメージを受けます。
マットレスをお風呂場で洗う前の準備
マットレスを洗う作業は、事前の準備が成功の鍵を握ります。洗える素材であることを確認したら、スムーズに作業ができる環境を整えましょう。大きなものを取り扱うため、安全とスペースの確保が重要になります。
1. 洗濯表示ラベルによる水洗いの可否確認
まずはマットレスの端にある洗濯表示をチェックしてください。「タライに水」のマークがあれば水洗いが可能です。カバーだけが洗えるのか、中身まで洗えるのかを必ず見極めてください。中身を洗う場合は、カバーを外した状態で準備します。
2. 中材の重さに耐えられる作業スペースの確保
マットレスをお風呂場に運び込むルートを確認しましょう。三つ折りタイプであれば、1つずつに分けて運べるので楽です。お風呂場の床をきれいに掃除しておくことも忘れないでください。作業中に自分が滑らないよう、足元の安全も確保します。
3. 中性洗剤と水分を拭き取るためのタオルの用意
洗浄には、おしゃれ着洗い用などの中性洗剤が適しています。強すぎる洗剤は素材を傷める可能性があるからです。また、洗い終わった後に水分を吸い取るための清潔なバスタオルも用意しましょう。これがあるだけで乾燥のスピードが上がります。
自宅のお風呂場で行うマットレスの洗い方手順
準備ができたら、実際にお風呂場で洗っていきましょう。素材を傷めないためのポイントは「温度」と「力加減」です。力任せに洗うのではなく、汚れを押し出すイメージで行うのがコツです。
1. 40度以下のぬるま湯シャワーで表面の汚れを流す
シャワーの温度は必ず40度以下に設定してください。ファイバー素材などは熱に弱く、高温だと変形する恐れがあります。まずはシャワーだけで、表面に付いた髪の毛やホコリを洗い流します。これだけで表面の汚れの多くは落ちていきます。
2. 中性洗剤を溶かしたぬるま湯で優しく押し洗い
汚れが気になる部分は、薄めた中性洗剤を使います。洗剤をつけたスポンジで叩くか、足で優しく踏んで押し洗いをしてください。強くこすると繊維が傷んでしまいます。踏むときは、中材の厚みに合わせてゆっくりと力をかけましょう。
3. 洗剤が残らないように念入りに行うすすぎ作業
洗剤が残っていると、ニオイやベタつきの原因になります。シャワーをたっぷり使い、中材の奥までしっかりとすすいでください。水が透明になり、泡が出なくなるまで繰り返すのがポイントです。最後に立てかけて、自然に水が切れるのを待ちます。
頑固な汚れやニオイを落とすための工夫
通常の洗濯だけでは落ちない汚れには、別の方法を組み合わせます。小さなお子様がいる家庭では、おねしょなどの汚れが悩みですよね。素材に合わせた適切な対処法を知ることで、清潔な状態を取り戻せます。
1. おねしょや皮脂汚れには重曹やクエン酸を活用
酸性の汚れである皮脂には、弱アルカリ性の重曹が効果的です。おねしょのアンモニア臭が気になる場合は、クエン酸を薄めた水で拭き取りましょう。重曹水をスプレーしてしばらく置くと、汚れが浮き上がりやすくなります。
2. 部分的なシミにはタオルでの叩き洗いが有効
広範囲を濡らしたくない場合は、タオルを使った部分洗いがおすすめです。中性洗剤を薄めた液をタオルに含ませ、シミの上からトントンと叩きます。汚れがタオルに移ったら、水拭きをして洗剤成分を完全に取り除いてください。
3. ニオイの元となるタンパク質汚れを分解するコツ
汗や体臭の原因となるタンパク質汚れには、ぬるま湯での洗浄が一番です。水では汚れが固まってしまい、落ちにくくなります。40度程度のぬるま湯に浸すことで、汚れがゆるんで剥がれやすくなります。ただし、素材が耐えられる温度は必ず守りましょう。
洗濯後のマットレスを乾燥させる正しい方法
洗い終わった後の「乾燥」は、洗浄と同じくらい大切です。大きなマットレスは中まで乾きにくいため、工夫が必要になります。カビの発生を防ぎ、素材の質感を保つための干し方をマスターしましょう。
1. 素材の変形を防ぐための直射日光を避けた陰干し
マットレスは「陰干し」が基本です。天気が良いからといって外に干すと、紫外線で素材がボロボロになることがあります。室内でも、窓際を避けた風通しの良い場所に置いてください。直射日光を避けることが、長持ちさせる最大の秘訣です。
2. 壁に立てかけて接地面を減らす水切りの工夫
平らな床に置くと、底面に水が溜まって乾きません。壁に立てかけるか、M字型に自立させて空気が通るようにしましょう。三つ折りタイプなら、ジグザグに立てると安定します。地面と接する面を最小限にすることが、早く乾かすコツです。
3. 扇風機やサーキュレーターによる風通しの確保
自然乾燥だけでは時間がかかるため、家電を活用しましょう。扇風機やサーキュレーターの風を直接当てると、乾燥スピードが格段にアップします。湿った空気が入れ替わるように、窓を開けて部屋全体の換気も行ってください。
乾燥時にやってはいけない注意点
良かれと思ってやったことが、マットレスに致命的なダメージを与えることがあります。特に「熱」に関する扱いは注意が必要です。せっかくきれいにしたマットレスを台無しにしないよう、禁止事項を守りましょう。
1. 高温による素材の溶解を招く布団乾燥機の使用
ファイバー素材の多くは、熱に非常に弱いです。布団乾燥機の温風を当てると、樹脂が溶けたり変形したりします。一度変形したマットレスは、寝心地が元に戻ることはありません。必ず「送風」モードを使うか、使用自体を控えてください。
2. 繊維を傷めて寿命を縮めるコインランドリーの乾燥機
コインランドリーの乾燥機は非常に高温になります。洗えるマットレスであっても、乾燥機にかけると素材が縮んでしまいます。また、大型の回転による摩擦で表面がボロボロになるリスクもあります。マットレス本体は、必ず自宅で自然乾燥させてください。
3. 生乾きによるカビの発生を防ぐための乾燥時間確保
中までしっかり乾くには、丸1日から2日かかることもあります。表面が乾いているように見えても、内部に水分が残っているとカビの原因になります。完全に乾ききるまでは、カバーをつけたりベッドフレームに置いたりしないようにしましょう。
マットレスを丸洗いする頻度の目安
マットレスを頻繁に洗いすぎるのは、素材への負担になります。適切なタイミングを知ることで、手間を減らしつつ清潔さを維持できます。ライフスタイルに合わせたメンテナンスのスケジュールを立ててみましょう。
1. 衛生状態をキープするための年に1〜2回の洗浄
基本的には、1年に1回から2回程度の洗浄で十分です。あまり頻繁に洗うと、素材の劣化を早めてしまう可能性があります。大きな汚れがない限り、定期的な陰干しをメインにしてください。年に一度のリセットとして丸洗いを取り入れるのが理想的です。
2. 寝汗が増える夏が終わったタイミングでの手入れ
おすすめの時期は、汗をたくさんかく夏が終わる9月ごろです。蓄積した汗や皮脂を一度きれいに洗い流すことで、ダニの繁殖を抑えられます。湿度が下がり始める秋口は、洗濯後の乾燥もスムーズに進みやすいというメリットがあります。
3. 大掃除に合わせて行う定期的なメンテナンス
年末や春先など、家全体の大掃除をするタイミングで洗うのも良いでしょう。家族全員のマットレスを一気にメンテナンスすれば、忘れる心配もありません。この機会に、マットレスの向きを前後入れ替える「ローテーション」も同時に行うと長持ちします。
洗えないマットレスを清潔に保つ日常のケア
もしお使いのマットレスが洗えない素材だったとしても、諦める必要はありません。日々のちょっとした工夫で、汚れを最小限に食い止めることができます。洗う手間を減らすための、日常的なお手入れ方法を紹介します。
1. 洗濯機で手軽に洗えるベッドパッドやシーツの併用
マットレスの上に「ベッドパッド」を敷くのが最も効果的です。汗や皮脂をパッドが吸い取ってくれるので、本体の汚れを防げます。ベッドパッドなら家庭の洗濯機で毎週洗えるため、常に清潔な環境を保てます。防水シーツを重ねれば、飲みこぼしも怖くありません。
2. 掃除機や布団クリーナーでのダニ・ホコリ除去
表面に付いたホコリやフケは、ダニの好物になります。週に一度は掃除機をかけて、これらをしっかりと吸い取りましょう。布団専用のクリーナーを使えば、より強力に除去できます。表面を清潔にするだけで、アレルギーのリスクを下げられます。
3. 部屋の換気を行いマットレス裏側の湿気を逃がす
マットレスの裏側には、湿気が溜まりやすいです。毎日起きた後に掛け布団をめくり、湿気を逃がす習慣をつけましょう。可能であれば、マットレスをベッドフレームから少し浮かせて風を通してください。これだけでカビの発生を劇的に抑えられます。
新しく洗えるマットレスを選ぶ際のポイント
これから買い替えを検討しているなら、メンテナンス性を重視して選びましょう。実際に洗うときのことを想像して選ぶと、後悔が少なくなります。選ぶ際の具体的なチェック項目を3つ紹介します。
1. お風呂場に持ち込みやすい三つ折りタイプ
1枚板のマットレスは大きく、お風呂場で扱うのが大変です。三つ折りタイプなら3つのパーツに分かれるため、洗うのも乾かすのも非常に楽です。汚れた部分だけを取り出して洗うこともできます。女性や一人暮らしの方には特におすすめの形状です。
2. 持ち運びや手入れが楽な軽量な素材の選択
重いマットレスは、洗うのがおっくうになりがちです。樹脂製のファイバーマットレスは、コイル製に比べて非常に軽量です。片手で持ち上げられる重さであれば、気軽に陰干しや洗浄ができます。購入前に、製品の総重量を確認しておきましょう。
3. 自分の体格に合った反発力と通気性の確認
洗えることと同じくらい大切なのが、寝心地です。体重がある方は、高密度でしっかりした反発力があるものを選んでください。通気性が良すぎると冬に寒く感じることがあるため、カバーの厚みで調節できるタイプが便利です。ショールームなどで一度試してみるのが安心です。
まとめ
マットレスの汚れは気になるものですが、すべての素材が洗えるわけではありません。ファイバー素材のような樹脂製なら、自宅のお風呂場で丸洗いが可能です。洗浄時は40度以下のぬるま湯と中性洗剤を使い、優しく丁寧に扱うことが大切です。特に乾燥時は、直射日光や布団乾燥機の熱を避けることを徹底しましょう。
もし洗えないマットレスをお使いであれば、プロのクリーニング業者に依頼するのも1つの手です。専用の機材で、素材を傷めずに奥の汚れまで抽出してくれます。また、汚れを防ぐために防水性の高いマットレスプロテクターを導入すれば、今後のお手入れが格段に楽になります。自分に合ったメンテナンス方法を見つけて、快適な睡眠環境を維持してください。